
「LINE公式アカウントは作ったものの、クーポンを配信するくらいしか活用できていない」
「友だちは少しずつ増えているけれど、予約や売上につながっている実感がない」
このようなお悩みをお持ちではないでしょうか?
店舗がLINE公式アカウントを導入すると、まず考えがちなのが、クーポンやキャンペーン情報の配信です。
もちろん、クーポンを届けること自体が間違いというわけではありません。
しかし、LINEを単なる“クーポン配信ツール”として使っているだけでは、
LINEが持つ本来の価値をほとんど活かせていない可能性があります。
店舗集客におけるLINEの本当の役割は、見込み客との接点を残し、予約・来店・再来店につなげることです。
本記事では、
- 店舗集客におけるLINEの本当の役割
- SNSとLINEの違い
- なぜ見込み客との接点を残す必要があるのか
- LINEを店舗の「集客資産」に変える考え方
などについて解説します。
なお本記事は、店舗集客の成果を高めるLINE設計について解説する、全5回の連載コラムの第1回です。
第1回となる今回は、具体的な配信テクニックに入る前に、
そもそも店舗がなぜLINEを活用すべきなのか、その前提から整理していきます。

株式会社BALSA代表/Lステップ認定コンサルタント
LINE公式アカウントおよび、Lステップの構築・運用支援を基軸にしたマーケティング支援に従事。累計100社以上の企業LINE公式アカウントの立ち上げ運用に携わり、運用したアカウント数は累計300を超える。これまで担当した業種は、フィットネス、クリニック、学習塾、Webスクール、コンサルティング、ECなど、あらゆるジャンルでの運用に対応。
目次
店舗集客におけるLINEの役割は「接点を残すこと」

LINEの最も重要な役割は、店舗やサービスに興味を持った人との接点を残すことです。
店舗を探しているユーザーは、ホームページやSNSを見たからといって、その場ですぐに予約するとは限りません。
たとえば、パーソナルジムを探している人であれば、
- 料金が予算に合うか
- 自分でも続けられるか
- トレーナーとの相性はよさそうか
- 他のジムと比べて何が違うのか
など、さまざまなことを比較しながら検討します。
美容クリニックや学習塾、整体院、スクール、飲食店などでも同じです。
多くのユーザーは、複数の店舗を調べ、料金や口コミを確認し、家族や友人に相談しながら、時間をかけて意思決定しています。
しかし、ホームページやSNSを見ただけで離脱されてしまうと、店舗側から再び連絡することはできません。
すると店舗側は、また広告を出し、新しい見込み客を集めなければなりません。
これは、穴の空いたバケツに水を入れ続けているような状態です。
だからこそ、ホームページやSNSを訪れた人に、まずLINEへ登録してもらう導線が重要になります。
一度LINEに登録してもらえれば、その場で予約されなかったとしても、店舗側から再び情報を届けられます。
ユーザーの検討タイミングが来たときに、思い出してもらえる状態をつくれるのです。
SNSのフォロワーとLINEの友だちは役割が違う

「InstagramやTikTokを運用しているから、LINEは必要ないのでは?」
このように考える方もいるかもしれません。
しかし、SNSとLINEでは、店舗集客における役割が異なります。
SNSは、店舗やサービスを広く知ってもらうための場所です。
投稿や動画を通じて認知を広げ、店舗の雰囲気や考え方に共感してもらい、興味を持つきっかけをつくります。
一方LINEは、興味を持った人に対して、さらに理解を深めてもらい、予約や来店へ進んでもらう場所です。
SNSでフォローしてもらったとしても、すべての投稿がフォロワー全員に届くわけではありません。
タイムライン上で他の投稿に埋もれたり、アルゴリズムによって表示されなかったりすることもあります。
また、SNSのフォロワーは、店舗側が直接保有している顧客リストではありません。
仮にアカウントが停止したり、利用しているSNS自体のルールが変わったりすれば、これまで集めたフォロワーへ連絡できなくなる可能性があります。
一方でLINEは、友だちとして登録してもらうことで、店舗側から繰り返し情報を届けられます。
ユーザーが日常的に連絡手段として利用しているため、予約前後の連絡やリマインド、個別相談など、具体的な行動につなげやすい点が特徴です。
SNSで認知を広げ、LINEへつなぎ、予約や来店を促す。どちらか一方を選ぶのではなく、役割を分けて活用することが重要です。
「今すぐ予約しない人」を大切にする

店舗集客で特に見落とされやすいのが、“今すぐ客ではない人”の存在です。
ホームページやSNSを訪れる人の中には、
「気にはなっているけれど、今月は忙しい」
「料金を比較してから決めたい」
「家族に相談してから予約したい」
という人も少なくありません。
このような人は、店舗に興味がないわけではありません。
ただ、今すぐ行動するほど、検討が進んでいないだけです。
にもかかわらず、予約しなかったという理由だけで接点を失ってしまうと、
将来のお客様になる可能性まで捨てることになります。
LINEに登録してもらっていれば、
- 実際に利用したお客様の声
- 店舗やスタッフの紹介
- サービスを利用するまでの流れ
- キャンペーンや空き枠の案内
などを通じて、検討に必要な判断材料を届けられます。
たとえば、最初にホームページを見た時点では予約しなかった人でも、お客様の事例を見て、
「自分と同じ悩みを持っていた人も変化している」
「この店舗なら自分にも合いそう」
と感じるかもしれません。
また、仕事や家庭の都合が落ち着いたタイミングでキャンペーン情報が届き、
「今なら行けそうだから、予約してみよう」
と動く可能性もあります。
つまりLINEは、ユーザーが行動できるタイミングまで、関係をつなぎ続けるためのものなのです。
LINEは新規集客だけのツールではない
LINEを集客に使うと聞くと、新しいお客様を増やす施策をイメージする方が多いかもしれません。
しかし、店舗におけるLINE活用は、新規集客だけではありません。
一度来店した人に、再び来てもらうためにも活用できます。
たとえば飲食店であれば、
- 新メニューの案内
- 季節限定商品の告知
- 誕生日クーポン
- 来店から一定期間が空いた人への案内
などを送ることで、再来店のきっかけをつくれます。
フィットネスジムや整体院、クリニック、スクールなどであれば、
- 次回来店のリマインド
- 自宅で取り組めるお役立ち情報
- 継続することで得られる変化
- 休会者や退会者への再開案内
などを届けることができます。
新規のお客様を一人集めるためには、広告費や集客の手間がかかります。
一方、一度店舗を利用した人は、すでにサービス内容や店舗の雰囲気を理解しています。
満足度が高ければ、新規の人よりも再来店へのハードルは低くなります。
つまりLINEは、
- 見込み客を予約につなげる
- 予約者を確実に来店へつなげる
- 来店者をリピーターへつなげる
という、店舗集客全体を支える役割を持っています。
クーポンだけを配信すると「安い時しか来ない人」が増える

ここまでLINEの役割を説明してきましたが、ではなぜクーポン配信だけでは不十分なのでしょうか。
クーポンには、ユーザーが行動するきっかけをつくる力があります。
期間限定の割引や特典によって、予約や来店を後押しできる場合もあります。
しかし、毎回クーポンばかりを配信していると、
「割引があるときだけ行こう」
「また安くなるまで待とう」
という状態をつくってしまう可能性があります。
店舗やサービスそのものではなく、価格だけを理由に選ばれるようになるからです。
また、クーポンに興味がないタイミングで何度も案内が届けば、ユーザーは、
「また売り込みが来た」
「自分には関係のない配信だ」
と感じ、メッセージを読まなくなったり、ブロックしたりします。
ユーザーが知りたいのは、安さだけではありません。
- 自分の悩みを解決できるのか
- どのような人が対応してくれるのか
- 他の店舗と何が違うのか
- 利用すると、どのような変化が得られるのか
こうした判断材料をLINEで届けることで、価格だけではなく、店舗やサービスの価値で選ばれる状態をつくれます。
LINEは「顧客リスト」ではなく「顧客情報」を蓄積する場所
店舗がLINEを活用するうえで、もう一つ重要なのが、誰が登録しているのかを把握することです。
友だちが1,000人いたとしても、
- どの店舗に興味があるのか
- 何に悩んでいるのか
- まだ予約前なのか
- すでに来店済みなのか
- 会員なのか、退会者なのか
が分からなければ、適切な案内はできません。
たとえば、すでに会員になっている人に「初回体験はこちら」という案内を送り続ければ、自分には関係のない配信だと思われます。
東京の店舗を探している人に、大阪の店舗のキャンペーンを送っても反応は得られません。
予約済みの人に、何度も予約を促す案内を送るのも不自然です。
だからこそ、LINEでは友だち数を蓄積するだけではなく、登録者の状態や興味関心を把握する必要があります。
LINEを入れれば自動的に集客できるわけではない
ここまで読むと、
「LINEを導入すれば、集客が安定するのでは?」
と思うかもしれません。
しかし、LINE公式アカウントを開設しただけで、予約や売上が増えるわけではありません。
- どこからLINEへ登録してもらうのか
- なぜ登録してもらうのか
- 登録直後に何を届けるのか
- どのように予約へ進んでもらうのか
- 来店後にどのような情報を届けるのか
が設計されていなければ、友だちが増えるだけで終わります。
そのため、LINEの中だけを見るのではなく、
広告、SNS、ホームページ、店頭、予約システム、現場の接客まで含めて考える必要があります。
LINEは正しく設計すれば、集客・予約・顧客対応・再来店をつなぐハブとして機能します。
まとめ:「配信するLINE」から「接点をつなぐLINE」へ

店舗集客におけるLINEの役割は、クーポンやキャンペーン情報を一斉配信することではありません。
今すぐ予約しなかった人との接点を残し、その人が動けるタイミングまで必要な情報を届ける。
一度来店した人との関係を切らず、次回来店や継続につなげる。
こうした仕組みをつくれることが、LINEを店舗集客に活用する最大の価値です。
では、LINEに友だちを集めれば、自然に予約や売上が増えるのでしょうか。
残念ながら、友だち数が増えても、成果につながらないアカウントは少なくありません。
次回は、
「友だちを増やせば売上が上がる」は間違い。予約につながる店舗LINEの入口設計とは?
をテーマに、友だち数だけを追う運用の問題点と、予約につながる登録導線・特典の考え方を解説します。
店舗集客のLINE設計を、さらに詳しく知りたい方へ

LINE公式アカウントを導入していても、
「友だちは増えているのに予約につながらない」
「自社の場合、どのような導線を組めばいいか分からない」
という店舗事業者は少なくありません。
そこで株式会社BALSAでは、店舗集客にLINEを活用するための考え方をまとめた、
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- なぜ今、店舗集客にLINEが必要なのか
- 友だちが増えても成果が出ない原因
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