「リッチメニューは作り込みすぎるな。」 成果を生み出すリッチメニューの設計方法とは?

「時間をかけて作り込んだリッチメニューが、なぜかほとんどタップされていない」

このようなお悩みはありませんか?

 

リッチメニューは、毎日頻繁に触られる場所ではありません。
しかし設計次第では、成約を後押しする“最後の一押し”として機能します。

 

実際、弊社が担当しているアカウントでは、リッチメニュー経由の成約が月平均25件発生している事例もあるほどです。

戦略的に設計することで、成約数が引き上がる可能性は十分にあります。

 

そこで本コラムでは、以下の観点からリッチメニュー設計の考え方を解説します。

  • リッチメニューの役割
  • 設置すべきボタン/設置すべきでないボタン
  • 適切なボタン数と配置の考え方
  • タブ分けの設計
  • リッチメニューを設置しなくてもよいケース

成果につながるリッチメニューを作りたい方は、ぜひ最後までご覧ください

 

なお本記事は、成果を出し続ける人が当たり前に実践しているLINE運用のスタンダードを解説する、全5回の連載コラムの第4回です。

 

第3回はこちら

 

 

中川聖悟

【中川聖悟(しょうご)】
株式会社BALSA代表/Lステップ認定コンサルタント
LINE公式アカウントおよび、Lステップの構築・運用支援を基軸にしたマーケティング支援に従事。累計50社以上の企業LINE公式アカウントの立ち上げ運用に携わり、運用したアカウント数は累計200を超える。これまで担当した業種は、フィットネス、クリニック、学習塾、Webスクール、コンサルティング、ECなど。

1. リッチメニューに置くべきは「CVに直結する動線だけ」

弊社がリッチメニューを設計するうえで徹底しているのは、CVに関係するボタンのみを設置することです。

ここで言う「CVに関係する」とは、単に申込ボタンがあるかどうかではありません。

 

ユーザーがコンバージョンに至るまでに感じる不安や疑問、比較検討のポイントなどこれらを解消できる要素も、結果的にCVに直結します。

具体例としては、以下のような項目です。

 

  • 体験申込や予約、購入などのCVボタン
  • 料金プラン
  • キャンペーン情報
  • お客様の声
  • スタッフ情報(どんな人が対応するのか)
  • よくある質問

LINEに登録してきた人が、CVに至るまでに気になることや不安に思うことを、解決できる要素を設置すべきです。

 

2. SNSのボタンは基本的に設置しなくていい

InstagramやYouTubeへの導線を設置しているアカウントは少なくありません。

もちろん、明確な意図がある場合は問題ありません。

しかし、「とりあえず置いておこう」という理由であれば、不要である可能性が高いです。

 

特に、

  • InstagramやYouTube経由でLINE登録しているケースが多い
  • すでにSNSを十分に閲覧した上で登録している

このような状態であれば、LINEから再びSNSへ戻すことは、遠回りになりやすいからです。

LINE登録後は、「検討フェーズへ進める場所」にするべきです。

 

一方で、SNSを見ることでCV率が上がる明確な理由がある場合は、例外です。

 

例えば、クリニックのInstagramアカウントでは、

  • 症例(ビフォーアフター)が豊富に掲載されている
  • 担当者の顔や実績が整理されている
  • 施術までの流れや教育コンテンツが動画で体系化されている

このような場合、Instagramは単なる集客媒体ではなく、信頼構築の場として機能します。

その場合は、合理性があります。

 

このように、Instagramを見てもらうことでCVにつながる可能性が上がるのであれば、設置は有効と言えます。

判断基準は常に、CVに関係があるか。ここを徹底しましょう。

 

 

3. リッチメニューの最適なタブ分けとは?

タブ機能は便利ですが、基本的には“ない方がシンプル”で見やすいです。
タブが増えるほど、ユーザーは無意識に「どっちにあるんだろう?」と考えます。
この“探す行為”が発生した瞬間に、ストレスが生まれます。
リッチメニューの目的は、情報を整理することではなく、迷わずに行動させることです。

 

タブ分けが有効なケース

それでもタブを使うべきケースはあります。
判断基準はシンプルで、ジャンルが明確に分かれていて、ユーザーが迷わないか。

 

 

例えば、

  • 「ELEMENT(企業名)について」
  • 「初回体験はこちら」

 

このように、情報関連と申込関連で明確に役割が分かれている場合は成立します。

 

タブ分けNGの場合

一方で、次のような状態は避けるべきです。

 

  • どういう意図で分けたのか分からない
  • タブ名だけでは違いが伝わらない
  • 内容が重複している
  • 「どっちにある?」が発生する

タブを使えるかどうかではなく、ユーザーの思考を止めていないかどうかが判断基準です。
※タブ機能はLステップでは比較的スムーズに実装できますが、
LINE公式アカウント単体では通常の運用では難しいケースもあります。
本記事では、機能の可否ではなく“設計案”に焦点を当てています。

 

4. 成果に繋がるボタン設計は「6個以内」と「Z型配置」

まずボタンの数ですが、増やしすぎない方が成果につながりやすいです。

弊社では、原則として6枠以内を目安に設計しています。

 

スマホ画面では、選択肢が増えるほど

  • 押しづらくなる
  • 判断に時間がかかる
  • 結果として何も押されなくなる

という現象が起こります。

 

特に年配層がターゲットのアカウントでは、
情報量よりも「一瞬で理解できる構造」を優先すべきです。

※LINE公式アカウントの仕様上も最大6枠が基本です。

 

重要なのは「たくさん置けるかどうか」ではなく、迷わせていないかどうか。

 

Lステップを利用すれば6枠以上の設計も可能ですが、“増やせる=増やす”ではありません。

あくまで判断基準は、CVまでの思考を止めていないかどうかです。



また、配置は均等に並べるのではなく、見られる順番を前提に配置します。

弊社では、視線の流れを前提に配置設計を行います。



一般的に視線は

左上 → 右上 → 左下 → 右下

という「Z型」に動きやすいと言われています。

 

そのため、

  • 左上
  • 右下

のいずれかに、最も重要なCVボタン(申込・購入など)を配置する設計が多くなります。



ポイントは、視線の流れの中で、必ずCVボタンが目に入る状態にすること。

そして理想は、どこを見ても最終的にCVに戻れる配置を心がけましょう。

 

 

5. デザインのこだわるべきポイントは「押せる」か

リッチメニューのデザインで最も重要なのは、「押せる」と気づいてもらうことです。

弊社では、世界観や装飾よりもまず「行動に繋がるデザインかどうか」を優先します。

 

制作側にとっては、リッチメニューは当然“ボタン”です。
しかしユーザーにとっては、単なる画像に見えている可能性もあります。

 

そのため、意図的に“押せる感”を作ります。
例えば、

  • 影をつけて立体感を出す
  • 右下に三角マークを入れる
  • 「タップ」「こちら」などの表記を入れる

こうした視覚的なサインを加えることで、
「これは押せる」と直感的に理解してもらいやすくなります。
また、文字サイズも非常に重要です。
LINEはスマートフォンで閲覧される前提のため、小さくて読みにくい文字はそれだけで離脱要因になります。

「何のボタンなのか」が一瞬で分かるサイズにすることが基本です。



世界観の統一やブランドらしさも大切ですが、“押せる”と伝わらなければ意味がありません。

リッチメニューは装飾ではなく、行動を生み出すための機能です。

 

装飾よりも、可読性と視認性。
雰囲気よりも、クリックされる設計。

 

ここを徹底することが、成果に繋がります。

 

6. 意外なリッチメニューの活用法

リッチメニューは「情報を並べる場所」ではなく、行動順を設計できる装置でもあります。

単なるリンク一覧としてではなく、

“行動をコントロールする導線”としてリッチメニューを活用します。



例えば、以下のような使い方があります。

 

  • キャンペーン期間中は、大きなバナーに変更してCVへ集中させる
  • 一部をグレーアウトし、特定の条件を達成したら解放する

 

中でも特に効果的なのが「グレーアウトして、アンケート回答後に解放する」設計です。

リッチメニューは、トーク画面の下部に常に表示され続けます。

そのため、「まだ押せないボタン」が視界に入り続ける状態を作ることができます。

 

通常のアンケートリンクは、配信が流れれば埋もれてしまいます。

しかし、グレーアウトされたボタンは常に表示され続けます。

 

この構造により、「先に回答してから次へ進む」という行動順を、自然に作ることができます。


ただし、アンケートをリッチメニューで「1枚ずつ切り替える」ような設計は、ツール側の表示切替が遅く感じる場合があります。

体験としてストレスになる可能性があるため、業種やターゲット層に応じて慎重に判断する必要があります。

7. リッチメニューは必ず設置するものではない?

実は、リッチメニューは、必ず設置すべきものではありません。
設計次第では、あえて設置しないこともあります。


例えば、コンテンツ販売のアカウント。

 

配信を通して、

 

  • 価値観を伝える
  • 問題提起
  • 教育を積み重ねる
  • 最後にセールスへつなげる

このような“読ませる設計”をしている場合、リッチメニューが常時表示されることが、逆にノイズになることがあります。
その結果、

 

  • テキストが流れやすくなる
  • スクロール量が増える
  • 集中が削がれる

といった影響が出る場合があります。

 

 

特に、短期間で配信を多く流す場合や、キャンペーン期間中に毎日教育配信を行う場合などは読了率を優先すべきなので、リッチメニューを設置しないケースもあります。

 

重要なのは、リッチメニューを置くことが目的になっていないか。

リッチメニューは“あった方が良い機能”ではありますが、最優先すべきなのは、成果に繋がる導線かどうかです。

 

 

8.表示切り替えは「行動」で決める

リッチメニューの表示切り替えは、属性ではなく「行動」で決めます。

表示切り替えは実際に行うこともありますが、頻繁に切り替えるわけではありません。

 

むやみに分けると、設計が複雑になり、運用負荷も上がるからです。

行う場合は、「今その人がどの状態にいるか」を基準に設計します。

 

例えば、業種ごとに見ると次のような分け方があります。

 

▼セミナー申し込み前

▼セミナー申し込み後

▼セミナー受講後

 

 

●クリニックの場合

  • 予約前・予約後
  • 来院前・来院後
  • 新規・再来

 

●コンテンツ販売の場合

  • セミナー申込前
  • 申込後
  • 受講後

 

●採用の場合

  • 新卒
  • 中途

 

●BtoBサービスの場合

  • サービス興味層
  • 採用興味層

 

このように、「現在のステータス」に応じて出し分けます。

 

重要なのは、その人が“今何を求めているか”。

男女や年齢などの属性よりも、「予約前なのか、予約後なのか」といった行動ステータスの方が、ニーズは明確に変化します。

 

例えば、予約後の人に「予約はこちら」というボタンを見せ続けるのは不自然です。

表示切り替えは、今の状況に合わせて不要な選択肢を減らす設計です。

 

 

最後に:リッチメニューは実際に成約に貢献するのか?

最後に、ここまで記事を読んでくださった方の中に、「リッチメニューって、本当に成約に関係あるの?」と思う方もいるかもしれません。

結論、リッチメニュー経由の成約は実際に起きます。

 

成約数 CVR
4月 5 0.5%
5月 18 1.3%
6月 36 1.7%
7月 51 3.9%
8月 32 2.8%
平均 28.4件 2.04%

 

これは弊社が担当している、SAKIYOMI様のリッチメニューからの成約数をまとめたものです。

 

実際に成約までの流入源を見ていくと、以下のような経路が存在します。

  • 登録直後
  • 教育配信
  • セールス配信
  • 一斉配信
  • リッチメニュー

配信内のURLをその場で押して成約する人もいますが、配信を読んで納得したあとに、リッチメニューで料金やメニュー、よくある質問を確認して、そこから成約する動きもあります。

 

だからこそ、リッチメニューには「CVに必要な情報」を入れておく。
そして配信で温まったユーザーを、最後に成約へ繋げるための設計として機能します。

 

 

まとめ

リッチメニュー設計で大事なのは、豪華さではなく「押されて、成約に繋がる状態」になっているかどうかです。


BALSAの基準を整理すると、以下です。

  • 作り込みすぎない
  • コンバージョンに関係あるものだけ残す
  • CV前に気になる情報(不安・疑問)を網羅する
  • ボタンは6個以内で迷わせない
  • 視線の流れ(Z)を前提に配置する
  • 押せる感(ボタン感)をデザインで徹底する
  • 教育を読ませたい時は、あえて出さない・ハーフリッチにする

 

リッチメニューは飾りではなく、設計次第でしっかりと成果に関わります。


今、配信は読まれているのに予約が増えない、登録は増えるのに成約しない、という場合は、リッチメニューを一度見直してみてください。

 

 

 

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