
あなたは「ブロック率は低ければ低いほど良い」という前提で運用していませんか?
実際、ブロック率の上昇を気にして、配信数を制限したり、配信内容に気を遣い過ぎたりしている運用担当者は少なくありません。
しかし、本当にそれは正しい判断なのでしょうか。
まずお伝えしたいのは、ブロックを気にして配信を控えること、これが最もやってはいけない運用です。
そもそも、配信数がゼロならブロック数もゼロではありません。配信をしなくてもブロックは一定数増えるものです。
- 「ブロック率が高い=運用に問題があるとは限らない」
本記事では、ブロック率をどう捉え、どう向き合うべきか。成果を最大化するためのブロック率の考え方を解説します。
なお本記事は、成果を出し続ける人が当たり前に実践しているLINE運用のスタンダードを解説する、全5回の連載コラムの第1回です。
第1回となる今回は、運用担当者が最も気にしがちな「ブロック率」を切り口に、成果につながる考え方を整理していきます。

株式会社BALSA代表/Lステップ認定コンサルタント
LINE公式アカウントおよび、Lステップの構築・運用支援を基軸にしたマーケティング支援に従事。累計50社以上の企業LINE公式アカウントの立ち上げ運用に携わり、運用したアカウント数は累計200を超える。これまで担当した業種は、フィットネス、クリニック、学習塾、Webスクール、コンサルティング、ECなど、あらゆるジャンルでの運用に対応。
目次
そもそも、なぜ人はブロックするのか?
ブロックする理由や心理を、言語化して考えた経験はありますか?
ブロックする心理を読み解くと、ブロックに対する理解は変わるはずです。
そこでまずは、ブロックが起こるタイミングを見ていきましょう。
ブロックにつながるタイミング:
- 自分に関係がないと思った時
例えば、男性に女性向けの情報を送る、自分の居住地とまったく別エリアのイベント案内を送るなど、必要としない情報が届いた時。 - 情報が必要なくなった時
申し込みや購入が完了し、そのアカウントを使う目的が達成された時。あるいは引越しをして、お店に通えなくなった時など。
①は「期待値とのズレを感じたことによる配信停止措置」と言えます。
一方②はどうでしょうか?「そのアカウントを卒業した」という言い方もできるでしょう。
少し踏み込んで考えてみると、ブロックには「運用によって避けられたネガティブなブロック」と「仕方がないブロック」が存在することがわかります。
「全体のブロック率」はあまり気にしなくてよい
ある程度運用歴が長いアカウントの場合、全体のブロック率を気にする必要はありません。
ブロック率が高いか低いかを測る上では、「全体のブロック率」と「直近登録した人のブロック率」を分けて見ることが重要です。
ライフステージの変化に伴い、必要な情報は変わるもの。仕事・立場・悩みが変われば、当時は必要だった情報でも、今は不要になることはめずしくありません。
そのため、日々安定して友だち追加があるアカウントでなければ、ブロック率は時間とともに一定数自然と上がっていきます。
実際、5年ほど運用しているアカウントでは、全体のブロック率が50%を超えるところも多数ありますが、直近3ヶ月の登録者に絞ってみると、10%程度というケースは少なくありません。
5年前の登録者も込みで、ブロック率を保とうとするのはそもそも筋違い。「直近登録した人のブロック率」を確認してみてください。
「仕方がないブロック」は、むしろ歓迎したい
仕方がないブロックは言い換えると、自社商品の購入やサービス利用をする見込みが非常に薄いユーザーからのブロックです。
いい運用ができているアカウントでは、情報が不要になった人が離れ、本当に必要としている人だけが残る。また、配信コスト(1通あたり約3円)の最適化にもなると考えれば、仕方がないブロックはむしろ歓迎してもいいと言えます。
重要なのは、本来購入してくれるはずの層が「自分に関係ない」「鬱陶しい」と感じて、ブロックしていないかどうかです。
主な集客導線によって、ブロック率のボーダーは変わる
そもそも、ブロック率は何%くらいから「高い」「低い」と判断すべきなのか。ここでは、弊社の運用経験をもとにした目安をお伝えします。
弊社では以下の通り、集客導線によってブロック率の定義が異なります。
| 主な流入元 | 低い | 平均 | 高い |
| SNS | 20%以下 | 25% | 30%以上 |
| 広告 | 35%以下 | 40% | 45%以上 |
※アカウント全体ではなく「直近登録者のブロック率の指標」です。アカウントにもよりますので、ひとつの目安として参考にしていただけますと幸いです。
SNS経由で友だち追加する人は、普段の発信を見ていて、発信者のことを理解した上で登録するので、ブロック率は自然と低くなります。
一方、広告経由で友だち追加する人は、興味本位でのとりあえず登録もあるため、違うと感じたら即ブロックもめずらしくありません。
ブロック率の適正値は一律ではないので、どの集客導線を主軸にしているかを前提に判断する必要があります。
「ブロックを恐れて配信しない」は最大の悪手
運用者がやってしまいがちな”やってはいけないことランキング第1位”は、「ブロックを恐れて配信をしないこと」です。
確かに、配信を止めればブロック数は減ります。しかし同時に、商品やサービスが認知される機会や、検討中のユーザーの背中を押す機会が失われます。
LINEは配信して初めて価値が生まれるメディアです。配信しなければ、どれだけ友だち数が多くても売上にも成果にもつながりません。
そもそもユーザーの中には、定期的に不要なアカウントを整理する人が一定数存在するので、配信を止めても時間の経過とともにブロックは自然に増えていきます。
仕方がないブロックが多いのであれば、気にする必要はありません。
では、配信を続ける前提で、何を意識すべきなのか。その答えが「リードタイムを踏まえた配信設計」です。
リードタイムを踏まえた配信設計が成果を生む
LINE配信で成果を出すためには、見込み客のリードタイム(検討期間)を踏まえた配信設計が欠かせません。
例えば、1ヶ月以内の短い検討期間で申し込みにつながるサービスであれば、ブロックされる前提で配信頻度を高めにして、早い段階で成果につなげる設計が必要です。
ブロックを気にして配信頻度を落とせば、他社で決定したという理由でブロックされてしまうでしょう。
逆に、結婚式場や住宅、BtoB向けサービスなど、リードタイムが長い商材の場合は、配信頻度を下げて、価値提供に重きをおく必要があります。
価値提供のない配信は、リストを沈黙させる
ブロックを恐れずに配信すべき、とお伝えしてきましたが、かと言って広告宣伝のみを送り続けるのも違います。
広告宣伝しか送らないアカウントは非常にブロック率が高く、かつ配信の開封率は非常に低い傾向があります。
「このアカウントは自分に必要だ」と思ってもらうためには、適切な頻度で役立つ情報を届け、価値提供をするしかありません。
配信の内容を変えると実際どれくらい変化があるのか?
広告宣伝をメインに配信を続けていた、あるアカウントの例を紹介すると、
1配信あたり
- 広告宣伝をした場合:開封率は10%程度、ブロックは15人ほど
- 価値提供をした場合:開封率は40%程度、ブロックは5人ほど
このくらい差が出ることもめずらしくありません。
次回は、配信頻度を落とさずに、ブロックを最小限に留め、成果を最大化する「価値提供」について解説します。








